ov
私が作成中のovの紹介です。
最初Oviewerというレポジトリ名でしたが、コマンド名に合わせるようにovに変更しました。
インストール
ov のリリースからバイナリもダウンロードできますが、今はまだgo getで最新をダウンロードして使うことをオススメします。
※ 2020/5/11追記。現在は各種パッケージも用意していますので、インストールしやすい方法利用してください。
特徴
lessやmoreのようなTerminal pagerです。
- 圧縮(gzip, bzip2, zstd, lz4, xz)されているファイルをそのまま表示可能
- より良いUnicodeのサポート。ターミナルで表示できる(フォントがあれば)結合文字も表示可能
- より良いワイド幅(全角文字)の対応
- ヘッダーの行数を指定して固定可能
- 行の折り返し/折り返さないを表示後に切替可能
- 1行毎に背景色を付けることが可能
- psqlやmysqlからの表示を考慮
- 終了時に現在の画面の内容を書き出すことが可能
環境変数PAGERに設定して使用しても問題なく使えることを目指しています。
現在はUTF-8のテキストを対象にしています。
また、manのpagerとしては、問題があるので、MANPAGERは別途指定する必要があります。
※ 2020/5/25 追記 v0.2.0からMANPAGERとしても使用できるようになりました。
実装の特徴
tcellを使用していて、比較的多くの端末に対応しています。 メモリに溜め込む実装なので、メモリは多く使用します。更新されるログファイルの監視的な用途には向きません。
使用方法
コマンド名は ov です。
基本的にはファイル名を指定して起動します。
又はパイプを使用して標準入力からの入力を受け付けます。
オプションは以下です。オプションの多くは、起動後にキーより切り替え可能です。
圧縮してあるファイルの対応
元々の作成の動機でもあるのですが、圧縮してあるファイルをそのまま閲覧できます。
拡張子に関係なくファイルの先頭のマジックナンバーを見て判断しているため、パイプからでも動作します。
psqlでの使用
psqlから呼び出されるPAGERとしても考慮しています。
psqlでは環境変数PAGER又は(PostgreSQL Ver.11.0からは)PSQL_PAGERが設定されているとPAGERを使用します。 ~/.psqlrcによりpsql起動時に以下のように環境変数を設定することもできますので、以下のように設定することを推奨します。
これによりpsqlでは、-H22行の固定ヘッダー、-w=f折り返しをしない、-F終了時に表示していた内容を書き出す(ほぼ、クリアしないと同じ動作)、-C1行毎に背景色を付ける、区切り文字として"|“を使用という動作になります。
これは起動時の動作のため、起動後以下のように切り替えることが可能です(-F は終了時に必ず書く設定なので、-Fを付けずに起動すれば、qで書き出さないで終了(クリアする)、Qで書き出して終了する、というような動作になります。
折り返し/折り返さない(w)
1行毎に背景色を付ける/付けない(C)
固定するヘッダーの行数指定 (H)
入力モードになるので行数を入力する。
列モード(c)
(d) で指定した区切り文字に囲まれた列として選択できるようになります。選択されている列がハイライト表示されます。
wrap/nowapで動作が変わり、nowrapモードの場合は、選択した列が表示されるように横スクロールします。
行番号モード(G)
(G)で先頭に行番号が表示されます。
mysqlでの使用
またmysqlから使用されるPAGERとしても同様に使用できます。
$(HOME)/.my.cnfにPAGERの設定を書いておくこともできます。
ヘッダーがあるコマンド出力のページャー
たとえば、よく使用するpsで全プロセスを出すと見づらくなりますが、以下のようにすると見やすくなります。
Debian/Ubuntuのインストールしているパッケージリストも以下のようにして見ることができます。
起動後にもヘッダーや折り返し、背景色の変更もできるため、とりあえずovに渡してから見やすい表示に変更するといった使い方ができると考えています。





